ゆるむしの森プロジェクト

休耕田に自然発生した森林緑地「ゆるむしの森」の観察、管理・運営活動を中心とする情報ブログ

#昆虫観察

オオミズアオとオナガミズアオ

カテゴリー:生き物観察 以前のブログ記事で、「ゆるむしの森」にはオナガミズアオが生息していることを記しました(→オナガミズアオ)。チョウ目ヤママユガ科に属する、きれいな青白色の大型の蛾です。最初に森の中でこの蛾を見つけたときは、てっきり類縁…

初秋のチョウ

カテゴリー:生き物観察 9月に入り、「ゆるむしの森」で見られるチョウ類のなかにも秋を感じさせるものが出てきました。まず、写真1はアカボシゴマダラです。8月は3化目の幼虫の変態の時期で成虫はあまり見られませんでしたが、9月に入り羽化した個体が増え…

ゆるむしの森の甲虫類

カテゴリー:生き物観察 「ゆるむしの森」ではさまざまな種類の甲虫(コウチュウ目)が生息しています。ここでは割と頻繁に樹上で目撃する種類を中心に紹介したいと思います。 まずはカミキリムシ科(Cerambycidae)の仲間です。写真1はミヤマカミキリ(カミ…

7月のチョウ類ーその2

カテゴリー:生き物観察 先週のブログ記事で、7月の「ゆるむしの森」で見られたいくつかのチョウの仲間を紹介しましたが、昨日、追加の種を撮ることができましたので、ここでアップします。 夏の真っ盛りの森は下草が伸び、いくつかの樹木の幼木は隠れてしま…

7月のチョウ類

カテゴリー:生き物観察 「ゆるむしの森」では、6月初旬に短時間ですが、ヒョウを伴うゲリラ豪雨に見舞われました。その際、低幼木を中心に枝折れや葉の損傷などがあり、多大な被害を受けました。クヌギやコナラの低木は何本か根元から折れ、アオキなどの大…

ヤナギ類に群がる昆虫

2022.06.29更新 カテゴリー:生き物観察 樹液を出す木と言えばクヌギがコナラがよく知られています。残念ながら「ゆるむしの森」のクヌギやコナラはまだ低幼木の段階であり、樹液は期待できません。他方、樹液ではクヌギに劣らないヤナギ類が豊富にあります…

初夏のシジミチョウ

カテゴリー:生き物観察 この記事では、「ゆるむしの森」で6月初旬から中旬にかけて見られたシジミチョウの仲間を紹介したいと思います。 この森で最も期待していたことがミドリシジミ (埼玉県準絶滅危惧1型 [NT1])の発生です。4月にはハンノキに幼虫を(→…

クワガタムシ発生

カテゴリー:生き物観察 「ゆるむしの森」では、例年5月の終わり頃になるとクワガタが見られるようになります。今年もそろそろかなと思って訪れてみると、ちゃんと発生していました。この森には樹液の豊富なクヌギの高木はないのですが、この時期、アキニレ…

5月のタテハチョウ

カテゴリー:生き物観察 「ゆるむしの森」は平野のど真ん中にある小さな森ですが、タテハチョウの仲間が豊富に生息し、5月のこの時期1化目の個体が乱舞する姿を見ることができます。先のブログ記事「5月上旬の昆虫」でも紹介しましたが、飛ぶ姿が目立つの…

5月上旬の昆虫

カテゴリー:生き物観察 5月初旬の大型連休に明けに「ゆるむしの森」を訪れました。森はますます緑の度合いを増していました。たくさんのチョウが乱舞していて、目立ったのがゴマダラチョウとアカボシゴマダラです。5月初めは1化目の羽化が続々と始まる時…

ギンツバメ

カテゴリー:生き物観察 この時期「ゆるむしの森」には、オヤブジラミ(セリ科)が一面に繁茂してきました。ハンノキの林も下側はオヤブジラミだらけですが、今日訪れてみると、この草のブッシュの間からあちこち白いものが見えます。何だろうと思って近づい…

4/30-今日の生き物観察・キジの夫婦

カテゴリー:生き物観察 今日の「ゆるむしの森」は昨夜の雨から一転、よく晴れた清々しい新緑の森でした。しかし、日中でも20℃に至らず、4月末としては肌寒い日となりました。写真1は森の中央に位置する二つのハンノキの孤立木です。 ↑写真1 この森には国鳥…

ミドリシジミ

カテゴリー:生き物観察 「ゆるむしの森」の特徴の一つとして、ハンノキを中心とした森があります。この森や周辺には、ハンノキが好む湿地があるわけでもないのに、数えただけでも10 m 程度のハンノキが50本程集まった森が形成されています。 ハンノキと言え…

今日のタテハチョウ

カテゴリー:生き物観察 今日は「ゆるむしの森」で、樹木の剪定・森内移植とビオトープの中心となる池の新設工事を行いました。そのついでにチョウの観察を行ないました。 越冬から目覚めたタテハチョウの成虫がまだ飛び交っていて、そのなかの一つがヒオド…

オナガミズアオ

カテゴリー:生き物観察 今日はとても暖かく(というより暑く)、「ゆるむしの森」の中を歩いていても汗ばんできました。ハンノキの林の中の新葉の出具合を観察していたら、オナガミズアオActias gnoma がとまっているのを見つけました(写真1)。羽化したば…

早春の生き物観察

カテゴリー:生き物観察 今年、少し暖かくなってきたので、「ゆるむしの森」に生き物観察に出かけました。昆虫の姿はほとんど見ることはできませんでしたが、いくつかの野鳥を観察することができました。残念ながら、写真に収めることはできませんでしたが、…

エノキ下の越冬幼虫調査

カテゴリー:生き物観察 ゆるむしの森プロジェクトでは、毎年冬になると、エノキ Celtis sinensis 下のオオムラサキ Sasakia charonda やゴマダラチョウ Hestina japonica (H. persimilis japonica) の越冬幼虫調査を行っています。調査場所は、埼玉県はもと…

カワヤナギ上の越冬幼虫

カテゴリー:生き物観察 今日は「ゆるむしの森」のメダケの伐採・管理作業を行なう傍ら(→メダケの伐採管理)、ヤナギ類に生息するコムラサキの越冬幼虫の観察を行ないました。数日前、主幹上を移動する幼虫を目撃していましたので(→コムラサキ亜科幼虫は冬…

コムラサキ亜科幼虫は冬支度

カテゴリー:生き物観察 「ゆるむしの森」にはヤナギ類やエノキが豊富にあります。これらを食樹とするコムラサキ亜科(Apaturinae)のチョウにとっては棲みやすいと思われ、夏季にはコムラサキ、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラが飛ぶ姿が頻繁に見られます…

秋の昆虫ーアサマイチモンジを初目撃

カテゴリー:生き物観察 「ゆるむしの森」ではタテハチョウ科イチモンジチョウ亜科の種を頻繁に見ることができます。一つはコミスジ、もう一つはイチモンジチョウです。しかし、後者の場合、類似種にアサマイチモンジがいて、飛んでいる姿だけでは識別できま…

アキニレとクワガタムシ

カテゴリー:生き物観察 樹液に集まる昆虫の代表格と言えば、カブトムシやクワガタムシです。そして、樹液が豊富な樹木と言えばクヌギやコナラなどのブナ科の落葉樹が想像されますが、実はアキニレもそれらに勝るとも劣りません。むしろ、クワガタはアキニレ…

ゴマダラチョウとアカボシゴマダラ越冬幼虫の脱皮

カテゴリー:生き物観察 今日は、半月前に放虫したゴマダラチョウの越冬幼虫の様子を観察に来ました。ハンノキの森はもうだいぶ色付いていて、下草も伸びてきました(写真1)。 ↓写真1 エノキの低木にもすっかり若葉がついていました(写真2)。この森には樹…

ゆるむしの森ー初めての生き物観察

カテゴリー:生き物観察 今日、「ゆるむしの森プロジェクト」の活動拠点の予定地である埼玉県内の森の視察と生き物調査を初めて行いました(→ゆるむしの森活動拠点の視察)。目的地に到着して、ハンノキ自生の林、アキニレ自生の林の周辺、メダケ林、これら…