カテゴリー:生き物観察
9月初めの長雨が続いたせいか、ここにきてだいぶ秋めいてきました。ゆるむしの森では、アキニレやヤナギの樹液レストランも閉店じまいで、沢山訪れていた昆虫たちもすっかり見られなくなりました。
それでも、依然としてたくさんのチョウが舞う姿は見ることができます。この日も、相変わらずコムラサキやキタテハ(写真1)が飛んでいました。
写真1. キタテハ Polygonia c-aureum(2021年9月29日)
今日うれしかったのは、アサマイチモンジを今年初めて見られたことです(写真2)。昨年、チラっと見かけたのですが、同定に確信がないままずうっと気になっていました。森内にスイカズラ(イチモンジの食草)を見かけていたので、きっと発生しているにちがいないと思っていましたが、それが今日現実のものとなりました。
本種は埼玉県では準絶滅危惧2型(NT2)に指定されていますが、この森ではたくさんの個体が乱舞していました。
写真2. ムクノキの葉上にとまるアサマイチモンジ Limenitis glorifica(2021年9月29日)
このほか、ナミアゲハ、キタキチョウ、モンシロチョウ、ヒカゲチョウ、ツマグロヒョウモン、ヤマトシジミ、ウラナミシジミ(写真3)、イチモンジセセリなどを目撃することができました。
写真3. ウラナミシジミ Lampides boeticus(2021年9月29日)
エノキの幼木にはアカボシゴマダラの蛹がぶら下がっていました(写真4)。おそらく4化目の発生の個体だと思います。
写真4. アカボシゴマダラ Hestina assimilis assimilis の蛹(2021年9月29日)
今日はハグロトンボがたくさん飛ぶ姿が見られましたが、近づくと遠くに逃げてしまうので、写真にうまく収めることができませんでした。アキアカネも飛んでいて、こちらは何とか撮ることができました(写真5)。
写真5. アキアカネ Sympetrum frequens(2021年9月29日)
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