カテゴリー:生き物観察
この記事では、「ゆるむしの森」で6月初旬から中旬にかけて見られたシジミチョウの仲間を紹介したいと思います。
この森で最も期待していたことがミドリシジミ (埼玉県準絶滅危惧1型 [NT1])の発生です。4月にはハンノキに幼虫を(→ミドリシジミ)、5月下旬には、樹木の根元にいくつかの蛹を確認していました(写真1)。
写真1. ハンノキの根元のミドリシジミ Neozephyrus japonicus の蛹(2022年5月28日)
6月初めに森を訪れると、待望の成虫が発生していました。ミドリシジミの♂です(写真2)。この森で初めて成虫を見ることができました。
写真2. ハンノキ上で休むミドリシジミ(2022年6月1日)
10日余り後に訪れると、目撃できる個体数は増加し、日中ハンノキ周辺に目を凝らすとあちこちに静止する姿を見ることができました。残念ながら、開翅する姿を撮ることはできませんでした。
写真3. ハンノキ上で静止するミドリシジミ(2022年6月13日)
もう一つ初めて確認できたのがムラサキシジミです。森の外れに大きなシラカシがあるので期待はしていたのですが、昨年は一度も見ることができず、今回待望の目撃となりました(写真4)。
写真4. ムラサキシジミ Neozephyrus japonicus(2022年6月18日)
さらに、初めて確認できたのがウラギンシジミです(写真5)。普通種ですが、これまで見る機会がありませんでした。タヌキの糞に止まるところを撮ることができました。
写真5. タヌキの糞にとまるウラギンシジミ Curetis acuta paracuta(2022年5月28日)
写真6は常連のベニシジミです。ヒメジョオンで吸蜜する姿は色彩鮮やかで可憐です。
写真6. ヒメジョオンで吸蜜するベニシジミ Lycaena phlaeas(2022年6月13日)
写真7は、これも常連のツバメシジミです。
写真7. ツバメシジミ Everes argiades の♀(2022年6月18日)
このほかにヤマトシジミをたくさん見ることができました。6月中旬の夕方、森を後にする時にミズイロオナガシジミ?らしきチョウが飛翔する姿を見かけましたが、しっかりと確認できませんでした。
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