カテゴリー:チョウの食草と食樹
ハンノキ Alnus japonica(カバノキ科ハンノキ属) ●食樹とする(葉を食べる)幼虫のチョウ種:ミドリシジミ(シジミチョウ科)
落葉高木で、高さ10~20mになります。日本全国および東アジアに局地的に分布します。湿気の多い低地,湿地に生える耐水性の樹木で、水田の周囲や水田耕作放棄地に繁殖する例が多く見られます。ゆるむしの森のハンノキ林もこの例です。
アクチノミセス門(Actinomycetota)の窒素固定細菌であるフランキア菌と共生しており、痩せ地でも旺盛に生育します。
6月になると葉上に羽化しばかりのミドリシジミの成虫を見ることができます。早春には越冬卵からふ化した幼虫の姿を葉上や枝上に見ることができますが、すぐに葉を巻いてそのなかに隠れて過ごすようになります。
冬〜早春の落葉したハンノキの林と新緑の林は対照的な趣があります。
ハンノキは、また、オナガミズアオ(チョウ目ヤママユガ科)の食草になります。主幹の樹皮の間に産みつけられた卵を観察することができます。
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