カテゴリー:チョウの食草と食樹
ウマノスズクサ Aristolochia debilis(ウマノスズクサ科ウマノスズクサ属) ●食草とする幼虫のチョウ種:ジャコウアゲハ(アゲハチョウ科)
つる性の多年草で、川土手、道ばた、林縁などいたるところに生えます。茎は長さ 2–3 m になり、よく分枝し、他の植物などに絡みつく性質がありますが、細いので折れやすく、先の方はちぎれやすいです。地上部は毎年枯れますが、地下茎がしっかり残っていて、すぐに芽を出します。ゆるむしの森では少なくとも2カ所群生しています。
ウマノスズクサは独特の臭気をもち、アリストロキア酸という毒性の強いアルカロイドを含みます。ジャコウアゲハの幼虫はこの葉や茎を食べて毒を溜める性質があり、鳥などの捕食から身を守っています。
ジャコウアゲハの幼虫は茎を食いちぎる性質があり、葉が落ちていくので、小さな株だとすぐに枯れてしまいます。そのため、複数の幼虫が同時に成長するためには、割と豊富な量のウマノスズクサが必要です。ジャコウアゲハは年 3〜4 回発生し、11 月まで幼虫がみられます。
関連記事:
2022.10.08 ウマノスズクサの観察
2023.09.10 ジャコウアゲハの産卵
カテゴリー:チョウの食草と食樹